ムーヴ(Move)は、ダイハツ工業の生産するトールワゴンタイプの
軽自動車である。
ダイハツの主力車種でスズキ・ワゴンRやホンダ・ライフなどと同様、若者を中心に人気がある。
2003年の1年間には1月から12月までの年間軽自動車販売台数でワゴンRを抜き第一位となる。しかし派生車であるムーヴ・ラテや、タントの発売以降は自社ユーザーを食い合い、販売台数はワゴンRに大きく水をあけられる状況が続いている。
新型のムーヴ
乗車姿勢や頭上空間、開発過程などからワゴンRはワゴン寄りの乗用車であるのに対して、ムーヴはバン寄りの箱形といえる。
初代(L600 / L610系 1995-1998年)
1995年8月に
初代ムーヴが発売。スズキ・ワゴンRの対抗馬として登場し、4代目ミラをベースにしていた。FF車がメインだが、マニュアル車にパートタイム4WD、オートマチック車にフルタイム4WDを用意していた。外装は、イタリアのデザイン会社I.DE.Aとダイハツの合作で、Aピラーからフロントバンパーに至るキャラクターラインとグリルレスのフロント廻り、縦型テールランプがデザイン上の特徴であった。販売では、ワゴンRを超えることは出来なかった。当時のCMキャラクターはジャズピアニストの山下洋輔。
ワゴンRと異なる点はドアの枚数は5枚で利便性を重視し、リアシートにヘッドレストを装備、ターボエンジン搭載グレードの設定などが上げられる。ムーヴ登場によりワゴンRはターボ追加、シート改善など商品力強化を行い、今日まで続くライバル関係を築いた。
1997年6月にマイナーチェンジを実施し、人気挽回策としてヤング層にアピールするべくスポーティモデルの「カスタム」シリーズ(通称“裏ムーヴ”)を追加した。これに伴ない、従来のシリーズは標準車(通称“表ムーヴ”)と呼ばれた。カスタムはメッキグリルとフラッシュサイドのフロントフェンダーが特徴で、アメリカンミニバン風の悪っぽいイメージから人気車種となった。もっとも、標準車の個性的なデザインになじめない保守的なユーザーを取り込んだことも要因である。
「出動!ミニスカポリス」のパトロールカーに起用された。
グレード名はミラ(CL、CX)とアトレー(SR)から流用していた。また4WD車にはZ4など当時のRVブームに沿った専用グレードも登場している。
4代目(L175 / L185系 2006年-)
新型のムーヴラテ
2006年10月5日に4代目へフルモデルチェンジ。外観デザインは軽トールワゴンでは珍しくフロントから流れるワンモーションフォルムとなっており、3代目に比較してホイールベースが100mm拡大されたため室内空間が大幅に拡大された。また、Aピラーからフロントバンパーに至るキャラクターラインも復活した。
標準車とカスタムでは従来モデル以上に外観の差別化を図り、幅広いユーザー層の取り込みを狙う。既にエッセやソニカで採用されている新開発のKF型3気筒DOHC12バルブエンジンを全車に搭載(これに伴い4気筒のJB-DET型エンジンや既存の3気筒のEF型エンジンを廃止)、一部グレードにはCVTを採用して燃費向上を図る。シャシは7代目ミラ(L275S/L285S)と共通である。外観がダイハツ等トヨタグループの提携相手のスバルのステラに似ているのは部品共通化のためと思われる。なお、3代目の派生モデルであるムーヴラテは別車種として扱われ、そのまま継続販売される。センターメーター・三角窓を採用している。