トヨタ、1〜3%値上げ検討 原材料高で中型以上の一部
トヨタ自動車は24日、鋼材や希少金属などの原材料価格の高騰を受け、販売が好調な中型乗用車以上の一部車種について、国内販売価格を1〜3%程度値上げする方向で調整に入った。原材料高は自動車メーカーの利益を圧迫しており、トヨタが値上げに踏み切れば、他社も追随する可能性が高い。
トヨタは具体的な車種や値上げ幅を詰めており、8月にも最終判断する。値上げが買い控えにつながりやすい小型車は、据え置く方向で調整が進んでいる。モデルチェンジを伴わない値上げは、92年に商用車の一部車種を改定して以来となる。
トヨタが5月に発表した09年3月期連結決算(米国会計基準)の業績予想によると、本業のもうけを示す営業利益は9年ぶりの大幅減益となる見通し。円高ドル安に加え、原材料高が営業利益を3千数百億円規模で押し下げ、トヨタが得意とする原価低減による増益効果もゼロになるためだ。
典型例が車づくりに欠かせない鋼材価格の上昇。トヨタは5月、鉄鋼大手との交渉で、1トンあたり2万円台後半の値上げを受け入れた。1トンあたり約8万円だった鋼材の平均価格は10万円の大台を初めて超え、26年ぶりに過去最高を更新する事態になっている。
ただ、トヨタの足元の世界販売は急ブレーキがかかり、08年の世界販売計画(当初は985万台)を30万台強も下方修正する見通しとなり、消費者の反発が避けられない「全車種一律の値上げ」は困難と判断。値上げをしても売れ行きが鈍らないとみられる一部車種の値上げ案が浮上した。
自動車の値上げを巡っては、日産自動車のカルロス・ゴーン社長が6月の株主総会で「原材料価格が高騰し、値上げは時間の問題。市場のリーダーが判断するのを待っている」とトヨタに値上げを促すなど、自動車業界に強い影響力を持つトヨタの動向に注目が集まっている。