クラウン(CROWN)は、トヨタ自動車の高級車。日本製乗用車を代表する車種のひとつである。
1955年の発表・発売以来、モデルチェンジを繰り返し、現在のモデルは13代目(200系)となる。社用車、タクシー、ハイヤー、自動車教習所の教習車などにも多く使われている。名前は「王冠」の意味であり、初代から現行型までフロントグリルのエンブレムにも使用されている。
日本国内市場に重点を置いた車両であり、トヨタが想定している同格車種は日産・フーガ、ホンダ・レジェンドなどである。自動車情報誌等には価格帯による比較でレクサスISやスカイライン等も検討対象としているものもあるが、ユーザー嗜好が異なることに加え、公用車や多くの企業に社用車として用いられることも多いという特殊性を鑑み、トヨタ内では競合とは設定していない。また輸入車では、メルセデス・ベンツ Cクラス・Eクラス、BMW・5シリーズ、アウディ・A6などを標的とする。
車体形状は現在セダンのみだが、以前はステーションワゴン、ライトバンも存在した。かつての主流モデルは、ボディスタイルを優先してドアの枠を省略した4ドアピラードハードトップであったが、1999年にフルモデルチェンジし発売された11代目(170系)から、乗降性や静粛性能の改善のために枠を持つ一般的なセダンとなった。セダンには、マークII80系をベースに車体を5ナンバーサイズ及び中型タクシーの枠内に納め、耐久性やランニングコストを重視したクラウンコンフォート、さらにこれをベースに装備及び内外装を充実化したクラウンセダンというモデルがある。前者はタクシーなどの営業車専用モデル、後者は一般ユーザー向けモデルとしても市販されているものの、主に公用車や個人タクシー向けである。
トヨタの量販車の中でも最上級モデルの地位を長く担い、かつての「いつかはクラウン」のキャッチコピーに象徴されるように、日本の一般大衆に高級車としての認識を持たせることに成功した。現在でも信頼性や耐久性の高さから、タクシー・ハイヤー、教習車、パトロールカーなどの業務用車両や公用車・特殊車両として使われることが多い。
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12代目(S180系:2003年-2008年)
トヨタ・クラウン(12代目)
2003年12月22日に登場。「静から動への変革」をテーマに「全てをゼロから発想するクルマ造り」を行い、プラットフォーム、エンジン、サスペンションといった主要コンポーネントを全て一新した。特にエンジンは、長く使われた直列6気筒に代わり、この12代目からV型6気筒のGRエンジン(歴代クラウンとしては初のV6エンジン)に切り替えられた。変速機は2500ccが5AT、3000ccがセルシオに搭載されているシーケンシャルシフト付の6ATが搭載された。
かつては「いつかはクラウン」のキャッチコピーに代表されるように、憧れと終着点としての目標だったが、上級モデルのセルシオやクラウンマジェスタが登場した事により最上級車ではなくなった事や、中年向けのイメージをずっと引きずったままでユーザーの対象年齢の高齢化が問題となっていた。
その結果、「ZERO CROWN(ゼロ・クラウン)」としてイメージを一新させていた。ただし、「ZERO CROWN」は正式名称ではない[5]。また、クラウンのエンブレム形状が角張ったデザインに変更され、新しくなっていた。
従来の保守層向けの「ロイヤル」シリーズと、先代から設定されていたスポーティモデルの「アスリート」シリーズという2本立ては変わらないが、オーソドックスな高級感を持つロイヤル、スポーティーセダンとしての顔を持つアスリートと、それぞれの個性を明確にした。
数代に渡って続いた保守的なエクステリアと決別し、低く短いフロントや長いホイールベース、CD値0.27を達成した流麗なボディや「書の勢い」をモチーフとしたサイドビューを特徴とする、それまでのクラウンからは考えられないほどスポーティーで若々しいものとなった。
2004年7月5日には、上級モデルのクラウンマジェスタがモデルチェンジして、エンジンはセルシオと同じく4300ccのV型8気筒に一本化され、車体にクラウンのロゴマークは入っていない。これは2006年にセルシオがレクサスブランドに移行するにあたり、クラウンマジェスタがセンチュリーに次ぐトヨタブランドの最上級車種となるため、それを強く象徴させるためにトヨタエンブレムにしたとされている[要出典]。このモデルでは、いっそうプラットフォームの共用化が進み、X110系マークIIの後継モデルであるマークXとGRS180クラウン、UZS186クラウンマジェスタまでホイールベースはまったく変わらず2850mmとなっている。
前期型のCMは、「ZERO CROWN-かつてゴールだったクルマが、いまスタートになる。-」のキャッチコピーと共に、CMはそれまでのクラウンのイメージから脱却したことを追求し、音楽と映像が巧みに融合した躍動感溢れるもので、「トヨタらしからぬ出来の良いCM」として評判も高かった。この代からはロイヤルシリーズのCMは打たずアスリートのみと思われがちだが、北海道地区で流された第1作目の「大地」篇ではロイヤルサルーンFourが出ている(もともとフルCGで制作されているのでグレードを変える事は容易いと思われる)。また、第4作目の 『WIND of ZERO』篇ではオーストリアでの撮影が行われ、すれ違いのシーンでMR-Sが脇役として登場している。
2005年10月4日にマイナーチェンジを行う。キャッチコピーは「ZERO CROWN,第2章」。
エクステリアではロイヤル・アスリート共にヘッドランプのスモーク化や、フロントグリルを従来のイメージを継承しながら立体的なものにし、より精悍なイメージとした。
アスリートは現在の3000ccエンジンからレクサス・IS350と同じ3500ccのエンジン(2GR-FSE)に変更され、出力も315psとなった。3000ccはロイヤル系のみの設定となった。2500ccは従来どおり両シリーズで展開された。2500ccはこのマイナーチェンジで6ATに変更[6]。純正オーディオのCDデッキにおいてはMP3対応品となり、ナビゲーションはHDD方式となった。
また、「キーインテグレーテッドウォッチ」という新しい設備が発売された。これは、身につけてスイッチを操作するだけでドアロックの施錠/解錠、エンジンの始動/停止などの操作ができる腕時計である。
マイナーチェンジ後約1年間は、CM曲に松本晃彦の『I know your dreams』が使われた。
2005年10月頃 S180系クラウンパトロールカーの製造が開始された(翌2006年から納車されている)。このクラウンパトロールカーは、3000ccと2500ccの2つのエンジンが設定されているが、ベース車とは異なりどちらのエンジンも直噴ではない(3GR-FE、5GR-FE)。これは、耐久性や整備性等を考慮したものである。このうち、2500ccには4WD車も設定されている。トランスミッションは、3000ccが6速ATとなるが、2500ccは5速ATである。
マイナーチェンジでは、グリルが横基調のストライプからチェック柄に、ウインカーが、オレンジからクリアーになっている。
2005年から中華人民共和国で現地生産が行われている。
13代目(S200系:2008年-)
トヨタ・クラウン(13代目 S200系)
2007年秋の第40回東京モーターショーに、クラウン・ハイブリッド・コンセプトが出展された。
2008年2月18日に発表。ロイヤルサルーン・アスリートは同日発売された。ハイブリッドモデルは5月6日に市販予定である。[2]
外観は先代の180系のイメージを踏襲しつつ、よりシャープにさせた曲線的なデザインとなった。アスリートのみならず、どのモデルもより精悍な面構えとなった。キャッチコピーは「超えてゆく、ブランド。」「Feel,CROWN」。ハイブリッドモデルには、世界初となる全面液晶パネルを使用したグラスコックピットメーターの「ファイングラフィックメーター」が搭載された。また、型式番号はS190系がレクサス・GSで使用されているために、S200系となった。
バリエーションには新たに「ハイブリッド」が加わった。
VIPカーへの改造を防ぐため[要出典]、先発の同社マークXやレクサス・LSと同様、バンパー・マフラーが一体化した。
リアエンブレムの配置も変更になった。従来は右にCROWN、左にグレード名だったが、13代目では右にグレード名、左にCROWNとなった。長年続いた(6代目〜12代目)のが大きく変わった。